3Dディスプレイ用レンダリング(基本編)

最終的に目指しているプロダクト「3Dディスプレイドングル」についてはこちら。 3Dディスプレイドングルについて

以下の動画を参考に制作していますので、まずはご覧ください。
【36視差】裸眼3Dディスプレイを自作してみた【立体映像】

●3Dディスプレイ用レンダリングとは

 3Dディスプレイで表示すれば、なんでも3Dに見えるわけではありません。
ちゃんと、3Dディスプレイで表示したときに3Dに見える画像を作らなければなりません。
画像を作ることをレンダリングと言います。
動画中では発狂画像ジェネレータと言われていた部分です。

実はここが一番重要です。
正直、ディスプレイとレンチキュラーレンズを組み合わせるのは、夏休みの工作レベルでできます。いや言い過ぎました。できないです。
でも本当に難しいのは、できたディスプレイで表示する画像を生成する部分です。
私はこんにゃく屋でもなければトランザムも使えないため、これを作るのに休み休み2年は掛かっています。
また動画とは違い、いずれミクさんに踊ってもらいたいと思っているため、Unityを使ったリアルタイムレンダリングで実現しようとしています。最低30FPSは出てもらわないと困ります。性能問題。深刻です。

●3Dに見える画像の作り方

そもそも3Dディスプレイ用の画像はどういうものなのか。
動画ではなんだかぼやけた画像というぐらいしかわかりませんでした。
3Dディスプレイの仕組み(基本編)の例で作成した、6×6ピクセルのディスプレイに台形のレンチキュラーレンズを貼った3Dディスプレイで、以下の3枚を表示しようとしたらどうなるでしょうか。
左から見たら青

正面からみたら白

右から見たら赤

まずはレンチキュラーレンズを重ねた図で考えます。
左は青なのでBだけ。真ん中は白なのでRGB全部。右は赤なのでRだけ。
 もちろん、一つのライトは点けるか消すかしかできないので、大体7割くらい点いているライトは点け、そうでないものは消します。
その結果出来上がるのがこの画像です。
意味わかりますか?私はあんまりわかりません。
これを、36枚の画像でやるわけです。確かに発狂します。
もうこれを作るプログラムは作ったあとなのですが、できれば2度と考えたくないです。
加えて、実は上の例で出した3枚は、この3Dディスプレイで表示できる1視点の画像サイズです。つまり横6ピクセル、縦1ピクセルです。小さいですね。

●PITCHの端数

 3Dディスプレイ制作でPITCHを計算した際、絶対に絶対に絶対に必要、と言った小数点以下についてです。
計算ではPICTHは6.121でした。
レンズは1インチあたりに160本あります。
しかもディスプレイも横幅3インチ強あるのです。
単純に考えて、レンズ9本に1サブピクセル、1インチあたり19サブピクセル強ずれます。
 ずれるとどうなるか?ここでもう一度例の3Dディスプレイを引用します。
これのPITCHは3です。
これが3.5だったらどうでしょう。
ここに先ほどのトリコロール表示画像を適用すると
 明らかに2本目の左から緑が見えてしまっていることがお分かりでしょうか。
画像を作る場合、これを計算する必要があります。

 これで、3Dディスプレイ用レンダリングの基本は以上です。
次はこれを踏まえて実際にプログラムを作っていきます。

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